シイ林の宝石 [きのこ]
カンゾウタケ[Fistulina hepatica] 2007/06/02 神戸市
今年もカンゾウタケに逢いたくてシイ林を訪れた。
古木が立ち並ぶシイ林は昼間でも薄暗く、地味なキノコはなかなか目に入らないものだが、このカンゾウタケだけはすぐ目に留まる。もっとも漫然と林を眺めているだけではダメで、それなりのキノコ眼を備えている必要はあるが。
この個体は古木の根が地上に出たところに発生していた。こういうケースは見つけ易く撮り易い(採り易い)が、幹の高い部分や狭い洞の中、そして同じ根際でも平地の寺社林ならいざ知らず、山地の崖に露出した根に出た場合は足場を見つけられず結構悔しい思いをするものだ。
綺麗な若い新鮮な個体が在ったのだが、これが最後のケースで三脚が立てられず、体も固定できなかったので手ブレを起こすため(暗い!)ついに写真が撮れなかった。
マツオウジ[Lentinus lepideus] 2007/06/02 神戸市
まだまだ出ているマツオウジ。
ウスタケ[Gomphus floccosus] 2007/06/02 神戸市
数年前まではそれこそ足の踏み場も無いくらいに群生していたことがある。1つの林だけでなく別の林でも同じ状況だったのでウスタケの当たり年だったのかもしれない。ここ数年は細々と発生しているようだ。
昔のきのこ本では軒並み食用表記だったが(フジウスタケは毒表記)、最近では消化器系の中毒を起こす毒きのことされているようだ。
ハタケシメジとカンゾウタケ
カンゾウタケの若い新鮮な個体(下右)はルビー色でアースカラーの森の中では非常によく目立つ。
これを湯がいたりするとゆで汁が綺麗な赤ワイン色に染まる。生をスライスすると肉汁っぽい赤い汁が滴る。
大きいほうはやや古かったので生のままスライスして少量のバターでソテーしてクレージーソルト少々を振る。若い個体は丸のまま湯通ししてからスライスしてわさび醤油でいただいた。
カンゾウタケのソテーについては賛否両論あるが、私はどちらかというと少量のバターでソテーしたものは旨いと思う。生をスライスした時はサシの入りすぎた牛肉かあるいは牛タンのスライス様に見えたものが、ソテーするとまさに暗赤紫褐色のレバーそっくりに変化する。食感もレバサシに近いかも知れない。
ジャコウアゲハ
[Atrophaneura alcinous]
ジャコウアゲハも5,6年前に大量発生したことがある。アゲハの仲間はミカンや山椒、クスやニンジン葉やパセリなど匂いのキツイ植物を食草としているが、ジャコウアゲハはウマノスズクサというツル草を食草としている。特に匂いはきつくは無いけどアルカロイドを含んでおり、幼虫はこれを蓄積して身を守る武器に使用しているそうな。しかもジャコウアゲハがこれで身を守っているのにあやかって自らをジャコウアゲハに擬態する輩もいるそうである。
お誕生日、おめでとうございます\(^O^)/。
カンゾウタケ、ある所にはあるようですが、縁がなくて。うらやましいです。
マツオウジは今まで食べる機会がなかったのですが、かすかな苦みがあり、歯ごたえもしっかりしておいしいきのこだと思いました。
by mido (2007-06-03 16:59)
midoさん、どうもです
某SNSで大々的に表示してくれるもんだから・・・(^^;)
そうですね、昔から(数十年前ですよ)出る場所は知っていたんですが
実際に現場に通いだしたのは昨年からです。
地域の新聞社が出版した地誌?でちょろっと紹介されていたのが
頭に残っていたんですね。
まあ大黒様ほど美味くはないですが季節の一品と言うことでネ(^^)
by ぽっとべりぃ (2007-06-03 17:56)