マゴジャクシ [きのこ]
マゴジャクシ(孫杓子)/ [Ganoderma neojaponicum] 2019/9/1 神戸市
9月である。
先週は秋雨前線が行ったり来たりで雨の多い週だったが、期待を込めて日曜の早朝にいつものフィールドにやってきた。期待にたがわず大きいのや小さいのがいろいろ出ていたが、フォトジェニックな奴は少ない。
モミ類らしい針葉樹の切り株にマンネンタケ様の硬質菌が出ていた。多分、マゴジャクシだと思う。
マンネンタケは桜や梅など広葉樹の切り株や生木の根際などに発生するもので、そう珍しいものではないが、梅の老木から生えるものは霊芝と呼ばれ漢方薬になるようだ。マンネンタケは小学生のころからなじみで、通学路にあるF田池公園に植えられていた桜の根から発生しているのをよく見かけた。
小中学校(同じ敷地なのです)の校庭に小さな植込みがあり、そこには大きなソメイヨシノが植えられていた。この木は私が中学に上がる前に切られ、跡地には男子更衣室兼運動部のクラブハウスもどきが建てられて使用されるようになった。
ところが鉄筋校舎への建て替えに伴いこの更衣室も解体されたのだが、たまたま現場を通りかかると床下にあった桜の切り株から牡鹿の角の如く複雑に枝分かれした見事なマンネンタケが生えているのに気が付いた。もちろんゲットして持ち帰ったのだが、保存が悪かったのか虫に食われて見るも無残な状態になってしまったのが今でも残念な思い出となっている。
マンネンタケが広葉樹に生えるのに対し、マゴジャクシは針葉樹の切り株に発生するとある。保育社図鑑ではマンネンタケに比べツヤのない挿絵であったため、小学生のころからずっとそのイメージがあったのだけれど、結構いい艶してるんだね。
同 幼菌拡大
キツネノハナガサ(狐花傘)/ fragile dapperling [Leucocoprinus fragilissimus] 2019/9/1 神戸市
ササクレヒトヨタケ(細々裂一夜茸)/Shaggy Mane [Coprinus comatus] 2019/9/1 神戸市
アミヒラタケ [きのこ]
アミヒラタケ(網平茸)/ dryad's saddle [Polyporus squamosus] 2018/6/9 神戸市
梅雨入りしいよいよ本格的にキノコが出始めた。
歩き始めていきなり奇妙なキノコを見つけた。最近はしゃがむと膝が痛むため手早く撮影するのが常となっているのだが、ぱっと見で上部は細かい針におおわれているような印象を受けた。
撮影後に確認すると根際にはどうも網模様があるように見える。加えて上部には針は無いようだ。
FBで指摘いただき、再確認するとどうもアミヒラタケの幼菌のようである。アミヒラタケというと枝から横に張り出したヒラタケ様の姿しか頭になく、単独の幼菌がこんなお猪口のような姿になることは思いもしなかった。
学名からyahoo.comで検索すると英名ではドライアド・サドルというらしい。
ドライアドとは樹木の精霊のことで、精霊の腰掛とはなかなかお洒落な表現だなぁ。
ウスタケ(臼茸)/woolly chanterelle [Gomphus floccosusosus] 2018/6/9 神戸市
この時期のモミ林の定番(^^)
時々爆発的に発生するので楽しませてくれる。
霧の六甲、久しぶりの書き込み [きのこ]
チタケの森 [きのこ]
チチタケ(乳茸)/ Milk cap[Lactarius volemus] 2017/7/26 岡山県
梅雨明け宣言とは裏腹に不安定な空模様が続いている。この山も3日程夕立が降っているようなので、程よい湿り具合である。
これまでは8月になってから訪れていたため、イグチやテングタケの仲間が多く見られるフィールドなのだが、今日はベニタケ属やチチタケ属などのベニタケ科キノコの祭り状態であった。
冒頭の写真のチチタケは幼菌から傘径15cm位になろうかと言うビッグサイズの成菌までそこらじゅうに出ていた。あとはヤブレベニタケ、フタイロベニタケ、アイタケなどがワンサカ・・・もって帰ろうという欲は起きない種ばかり。
かろうじて、イグチ系はミドリニガイグチぽいのが1個体、テングタケ科は残念なタマゴタケを含めで数個体あるのみであった。
結局、売るほど生えていたチチタケ含め、持ち帰りは無し。
今回は先行者が居た。助手席にバタフライトラップらしき白いネットの丸いカゴが下がっていたので蝶屋だろうと思う。林に入ると果たして長柄の捕虫網でコナラやカシワの樹冠にロックオンしている御仁を発見。ゼフィルス狙いと見たが。
タマゴタケ(卵茸)/ Milk cap[Amanita caesareoides] 2017/7/26 岡山県
ハグルマトモエ(歯車巴蛾) [Spirama helicina] 2017/7/26 兵庫県
常々思うのだが、蛾の羽根のデザインには全く恐れ入る。
そろそろ夏本番 [きのこ]
ヒメコナカブリツルタケ(姫粉被鶴茸)/Eastern American floury amanita[Amanita farinosa] 2017/7/8 神戸市
昨日に続いて同じフィールドを嫁さんとローラーをかけてきた。その結果昨日は気づかなかったモノがいろいろと見えてきた。上のヒメコナカブリツルタケもその一つで、昨日は1mほど横を通りながら全く気付かなかったキノコである。傘径は4cm程度でかなり小さいのも見過ごした一因ではあるが。
ヤマドリタケモドキ(山鳥茸擬)/ summer cep[Boletus reticulatus] 2017/7/8 神戸市
昨日に続きあちこちで小爆発していた。この時期にしては意外に虫入りが少なく、柄がスカスカという個体が少なかったのは嬉しい。
ヤマドリタケモドキ(山鳥茸擬)/ summer cep[Boletus reticulatus] 2017/7/7 神戸市
アメリカウラベニイロガワリ(亜米利加裏紅色変)/ red-mouth bolete[Boletus subvelutipes] 2017/7/7 神戸市
アメリカウラベニイロガワリの幼菌。大変綺麗な個体だ。傷つけると瞬時に青く変色するのでぎょっとする。
キヒダタケ(黄襞茸)/ [Phylloporus bellus] 2017/7/7 神戸市
鮮やかな黄色のヒダが目立つキノコ。有毒種とのこと。
昨日の続き。完全に傘が開いた成菌となった。
網タイツ♡ [きのこ]
ヤマドリタケモドキ(山鳥茸擬)/ summer cep[Boletus reticulatus] 2017/7/7 神戸市
高級食材のポルチーニ一族のキノコである。
本家ポルチーニ(山鳥茸)の学名はBoletus edulisと言い、edulisという種小名は英語ではedible食用という意味である。これに対し、ヤマドリタケモドキの学名はBoletus reticulatusで、この種小名reticulatusとは網目模様のという程の意味だ。
成程、太い柄の表面には明瞭な網目模様がレリーフのように浮き出しているのがわかる。この手のイグチ(猪口)には見た目が似ているものが多いが、この網目模様は見分けるための重要な手がかりの一つになる。
例えば次の種も同じように明瞭な網目模様を持っている。
ススケヤマドリタケ(煤山鳥)/ [Boletus hiratukae] 2017/7/7 神戸市
これに対し、柄に網目を持たない例が次のアメリカウラベニイロガワリ(と思われる)だ。
柄に赤く細かいボツボツを密に散らしている。食用、美味しい。
アメリカウラベニイロガワリ(亜米利加裏紅色変)/ red-mouth bolete[Boletus subvelutipes] 2017/7/7 神戸市
アマニタ爆発中 [きのこ]
テングタケ属 [Amanita sp.] 2017/7/1 神戸市
三週間の空梅雨続きの毎日だったけど、6月も終わろうかというタイミングでようやく梅雨らしい天候が続くようになってきた。しっかりとした降雨のお陰で野山ではテングタケの仲間やイグチが一斉に出始めているようだ。
上の写真もテングタケの一族(Amanita/アマニタ)、ツルタケ類似のキノコである。真正ツルタケはさらっとした柄で、このようなおどろおどろしいだんだら模様は無いのである。
テングタケ属 [Amanita sp.] 2017/7/1 神戸市
こいつもツルタケ類似のキノコだが、不明瞭なツボを持ち傘に被膜片を残しているので天狗鶴茸の線が強いのではないだろうか。
テングタケ属 [Amanita sp.] 2017/7/1 神戸市
こいつらは多分ヘビキノコモドキではないだろうか。
キタマゴタケ(黄卵茸)/Javan Slender Caesar [Amanita javanica] 2017/7/1 神戸市
黄卵茸も幾つかあるシロのうち1カ所に出ていた。
キタマゴタケ(黄卵茸)/Javan Slender Caesar [Amanita javanica] 2017/7/1 神戸市
カンゾウタケ [きのこ]
カンゾウタケ(肝臓茸)/ Beefsteak Fungus [Fistulina hepatica] 2017/5/30 神戸市
5月の少雨の影響で、地面はカラカラだ。
しかしながら樹上生もしくは材上のキノコは結構出ているようである。
ここにきてカンゾウタケもマツオウジもあちこちで出ているのが確認できるようになってきた。
例年はGWあたりからぽつぽつ出始めて、5月の中旬がピークの時期であったろうか。
今年は少々遅れているように思う。
しかし、カンゾウタケを見るにつけ、名前とは裏腹に、こいつはベロだと思う。
形状と言い、色と言いベロそのものであり、よく見ると味蕾にそっくりなブツブツまで見て取れる。
太いスダジイの老木の根際、時には手の届かぬ高さの樹上に生え出るキノコである。
新鮮なうちはピンクがかった紅色で、老成すると退色したレンガ色となる。
若いうちは食用になり、繊維に沿って切断すると霜降りの入った牛肉様の切断面となる。
しかも肉汁(血液)そっくりな赤い汁まで出てくるからびっくりだ。
生食できるキノコと言われるが、やはり野生のキノコは熱は通しておきたい。
さっと湯がいて薄切りにしてわさび醤油で食べるとしこしことした食感で、少し酸味を感じる。
昔読んだ本では、フランスでは生のまま薄切りにして、サラダに入れるとの記述があった。
2017初夏 [きのこ]
キクラゲ(木耳)/ Jelly Ear [Auricularia auricula-judae] 2017/5/14 神戸市
前日に久しぶりのまとまった雨が降ったので山へ行ってみた。昨日降ったからと言って、翌日ソッコーでぼこぼjこ出るとは限らないのではあるが。
ラインナップは例年通りと言いたいところだが、白くて遠目にも目立つマツオウジと、こちらは地味なハタケシメジの姿が見えなかった。それでもキクラゲはあちこちで見かけるし、幹から生えたベロ風のカンゾウタケ、この時期端正キノコ代表のナカグロモリノカサなどに出会えて楽しい。
草地で伸び始めた草に隠れるように群生していた赤くて可憐なキノコを発見。一見してハイグロサイブの仲間だとわかるが、紅色~朱色の傘を持つ蝋細工のようなキノコは多いのである。
まあ、傘に粘性があったので多分ヒイロガサなのであろう。あくまで絵合わせレベルの話ではあるが。
ナカグロモリノカサ(中黒森の傘)/ inky mushroom [Agaricus moelleri ] 2017/5/14 神戸市
ヒイロガサ(緋色傘)/ Scarlet Waxy Cap [Hygrocybe punicea] 2017/5/14 神戸市