ベニテン!ベニテン! [きのこ]
ベニテングタケ[Amanita muscaria] 2006/10/21 札幌市
こいつがいわゆる紅天狗茸、森の木陰でドンジャラホイである。
外国の絵本や挿絵でキノコというと必ずこやつが描かれている。汎世界的に有名なキノコだが、どちらかというとヨーロッパ、それも北欧風の香りがするキノコだ。
白樺などのカンバ類と仲良しで、白樺林の中で綺麗に輪を描いて(fairy-ring)生えている様は非常に絵になる光景だ。夜中に月明かりの下で妖精が踊った跡にこのキノコが輪になって生えるという言い伝えがある。こんなロマンチックなリングだが、園芸関係者には芝のフェアリーリング病として嫌われている。リング状にキノコの菌糸が増殖すると水を通しにくい層となるためその上の芝の根まで水分が届かなくなりリング状に枯れるのだそうな。
昔聴いたところでは、逆にリングの部分が青々として成長がよくなるという話だったが・・・
肉厚でシャクシャクと美味そうに見えるが、実際に美味いのだ。
もちろん明らかな毒キノコなので本格的に食べたわけではなく、味見をした程度なのだが、無茶苦茶濃厚なダシが出る。化学調味料を直接舌の上に振りかけた感じと言えばわかっていただけるだろうか?
地方によっては塩蔵の後塩出しして食用としているところもあるようだ。
シートン動物記のなかで旗尾リスの生涯?だったか文中に出てくるキノコがこれのようだ。赤リスがベニテンを食べているのを見た主人公の旗尾リスがこれを食べてしまい、手ひどく中毒してしまう記述がある。赤リスは代々日光や風雨に晒してから食用にしていたため中毒しなかったという落ちである。
ベニテンの芽吹き
普段キノコを探しているフィールド(近畿、中部)ではかなり標高を上げないとこいつにはお目にかかれない。六甲山系でも小規模だが白樺林はあることはあるのだが、紅天狗茸にはお目にかかったことがない。
ところが、である。ここ北海道では殆ど平地の森で見ることが出来る。それも深山幽谷ではなく住宅地から数百m程度しか離れていない場所で・・・
北の大地からのお便りですね
いいな~~~
一度食してみたいかと・・・
by HOPE (2006-10-22 08:26)
今支笏湖から戻り、新千歳空港のラウンジで空弁食べながら書いてます。
今日は朝から曇りがちでしたが、昼頃から小雨がぱらつきだしましたよ。おかげで支笏湖では風は強いし結構涼しかったです(^^)
これから東京で乗り継ぎ、20時までには帰宅できる見込みです。
ベニテンさんはさすがに空輸する度胸がなかったので、来年長野県産を食べましょう(^^)
by ぽっとべりぃ (2006-10-22 14:09)
あざやかですね~。
平地の住宅地に生えるベニテングなんて、この辺ではちょっと想像できません。飛行機の手荷物なら大丈夫だったのでは??
by もせて (2006-10-22 16:17)
えー今は羽田空港のラウンジからです(^^)
見つけるのが楽なのはいいのですが、目立ちすぎて蹴飛ばされるんですわ、これが
2番目の写真の現場は本当は十数本出てたんですが、殆ど蹴飛ばされて無事だったものをかき集めて写真を撮ったんです。
もう少し早ければ綺麗なフェアリーリングが撮れたかも・・・
これから18時便で大阪に帰ります。
by ぽっとべりぃ (2006-10-22 17:30)
この季節に北海道でベニテンが出るというのは、ちょっと意外ですね。しっかりした個体ばかりだし、菌が強いのかなという感じです。
こんな立派なものではなかったのですが、先週末に行った大菩薩で、ベニテンが出てくれてました。カラカラのなかで見た、唯一のきのこらしいきのこでした。
by mido (2006-10-24 00:28)
いやー私もびっくりしたんですが、2,3日前から出だしたという感じでしたね。昨年同時期には干からびた個体しか見つからなかったんですけどね。
実際には2箇所で発生してまして、綺麗な幼菌の方は「開拓の村」の前庭という無茶苦茶目立つところで発生してました。
by ぽっとべりぃ (2006-10-24 00:56)